水に濡れたら乾く前に濡らせ!

こんにちは。安田です。

さて本日のテーマは【革のメンテナンス】についてです。


ギターストラップですが、長く使っていただく為に何点か注意すべきことがあります。

(ここでは、あくまで弊社のギターストラップに限ります)


①革に水は厳禁!?というお話から

皆さんは革に水は絶対にNGだと思っている方がほとんどだと思います。

「え?違うの!?」という声が聞こえてきそうですが実際はそうでもないんです。


前回までの記事で革のなめしの話をしましたよね?

革のなめしには大量の水を使うって書きませんでしたか?

そう、革を作るときにそもそも水を使うぐらいなので水が必ずしも厳禁というわけではないんです。

どちらかというと、水に弱いのは革そのものではなく、表面の加工に影響を及ぼしてしまいますよって話なんです。


わかりやすいのが、タンニンなめしのナチュラルなヌメ革です。

ヌメ革はすっぴん仕上げなもの(表面に加工が施されていない)をここでは指します。

雨や水が革についてそのままにしておくとシミが付いてしまった。。


なんて経験ないですか?

そんな時の対処法をお教えします。ズバリ、水に濡れたら乾く前に全体を濡らせです。


ライブで汗をかいてギターストラップが一部分だけ濡れてしまった!

そんな時も同じ。固く絞った柔らかいタオルなんかで全体を濡らしてください。

そうすることにより、全体の色は少しだけ変化しますがシミになりづらいです。



革×湿気=カビの発生に気をつけろ!

そんな水で濡らせ!技ですが何点か気を付けないといけないポイントがあります。

特に大事なことが2つ。


その1 湿気によるカビの発生に気をつける

ライブ終わりに、汗で濡れた革のストラップをギターケースに直して数週間、、、

練習をしようと思ってギターケースを開けるとカビが生えていた!みたいな話たまに聞きます。

カビの餌であるタンパク質や油が主成分の革は、高温多湿は絶対NG

特に特に梅雨時期なんかは気を付けましょう。

革にとって最も良いとされている湿度は、ギターと同じ45度~55度ぐらい。

濡れてしまった革、水で濡れたタオルで濡らした革は直射日光の当たらない部屋で陰干しをしてあげましょう。


その2 乾燥後のオイルの補充を忘れずに!

完全に乾燥する前と乾燥してからと2つしてほしいことがあります。

まずは完全に乾燥する前(ほとんど乾燥しているが少し湿っている状態)に繊維をほぐしてください。

ここで注意点!

・無理には揉みほぐさない(しわや傷などが入る恐れあり)

・形を整えながらほぐす

革は繊維なので無理な力を加えると伸びたり変形したりしますのでご注意を。

また、タンニン鞣しの革は完全に乾燥する際に形状記憶する習性があります。

なのでなるべく綺麗にまっすぐ乾燥させてあげましょう。


完全乾燥後は動物性オイルで保湿、植物性オイルで保護してあげることを推奨します。

ここでメンテナンスに必須の三種の神器をご紹介!

・馬油

・ラナパー

・馬毛ブラシ(2本あるのがベター)

馬油とラナパーのセットはオンラインショップにてご購入いただけます。

https://grandeuomo.thebase.in/items/86568726


①馬毛ブラシで空ブラッシング!埃を払う

②馬油を手で塗り込んでいく(ついでに手もすべすべに)

③付属のスポンジでラナパーを表面に塗る

④5分ほど時間をおいてから、柔らかいウエスなどで余分な油分を取り除く

⑤仕上げ用の馬毛ブラシでブラッシング!

ね?全然違うでしょ?

この工程を日々のメンテナンスでも行ってください。

目安としては3か月に1度ぐらいの頻度で十分です。


水を垂らしてみるとラナパーの撥水効果が一目瞭然!

今回は革のメンテナンスについて軽く触れてみました。


革は育てていく物。大事に使ってあげれば10年も20年も持ちます。

是非メンテナンス方法を身に着けて、長くストラップをご愛用ください。


お読みいただきありがとうございました。


ギターストラップ専門店 Grande uomo

Grande uomo代表の安田が普段どんな思いでギターストラップを作っているか。 そんな熱い想いをブログに書きます。

0コメント

  • 1000 / 1000