日本一の革の産地姫路。
その姫路でまるで姫路城を思わせるような
白なめし革をつくる、革職人がいる。
新敏製革所の新田眞大さんだ。
ある日そんな彼から一本の電話が
『面白い革が出来たから見においで。』
胸を躍らせ、大阪から車で姫路まで。
そこには日本で彼しか作ることのできない最高の鹿革があった。
『白なめし革の作り方で豆のタンニンを使って作るんや。だから他の者には作られへん。』
なるほど。確かに白なめし革のようなミルク色に優しい色なわけだ。
そして最も驚いたのが、白鞣し革にはないモチモチとした手触り。
通常タンニン鞣しの革はコシがあってしっかりとしている。そしてタンニン鞣し特有の色の経年変化が楽しめる。
新田さんは言う「この革はな、普通のタンニン鞣しと違う。色が変わりづらいんや。でもな、まだ研究してる最中やから、安田くんのしたいように言ってくれたらブレンドとか変えてみるよ」と。
新田さんのこんなところが僕ら作り手としては本当にありがたい。
ギターストラップをつくるにはどんな革が欲しいか考える。
・厚みが程よくありながらも固くなく柔らかい。かつ、柔らかいだけではなく、コシがある革
・ストラップを着けたときに適度な伸縮と柔軟性でギターの重たさを緩和して感じづらくする革
・染色した時の細かな色の表現ができ、変色は極力せず、素直な色が出る革。
・天然のシボがあり、高級感がある革
・型押しをした際に模様が綺麗に入る革
・鹿ではなく牛革でつくってほしい
という無理難題をお願いしてみた。
その後試行錯誤の末完成したのが究極のギターストラップ専用レザー
【G-Premium】である。
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